英語が苦手な高校生の期末テスト1週間前の勉強は？やる/やらないをどう決める？

こんにちは。英語塾コアラボ代表の染谷です。
「期末テストまであと1週間なのに、まだ範囲が終わってないんです」
「何から手をつければいいのかわからなくて、焦ってるみたいで…」
保護者の方から、こうしたご相談をいただくことが本当に多いんです。
特に英語が苦手な高校生は、テスト1週間前になって「何をやればいいかわからない」と途方に暮れてしまうことが多いんですね。

でも実は、テスト1週間前からでも、正しい戦略を立てれば、確実に点数を伸ばすことができるんです。
大切なのは「全部やろうとしない」こと。
「やること」と「やらないこと」を明確に線引きして、優先順位をつけて学習することなんです。
今回は、期末テスト1週間前から前日までの、英語が苦手な高校生でも実践できる「現実的な学習ルート」をお伝えします。

なぜテスト直前期は「全部やろうとする」と失敗するのか

① 時間が足りず、中途半端になる

テスト1週間前から「教科書全部やろう」「問題集も全部やろう」「単語も文法も長文も全部やろう」と考える生徒さんが多いんです。
でも、1週間という限られた時間で全部をやろうとすると、どれも中途半端になってしまうんですね。
結果として、「あれもこれもやったけど、どれも定着していない」という状態になり、テストで点数が取れなくなってしまうんです。

② 焦りだけが募り、学習の質が下がる

「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」という焦りが強くなると、学習の質が大きく下がってしまいます。
ただ「やった」という事実だけを積み重ねて、本当に理解しているかを確認しないまま次に進んでしまう。
これでは、せっかく勉強しても、テストで使える知識にならないんです。

③ 「完璧主義」が足を引っ張る

特に真面目な生徒さんほど「全部完璧にやらなきゃ」と思い込んでしまい、結果として時間が足りなくなってしまいます。
テスト直前期は「完璧」を目指すのではなく「確実に点数が取れる部分を固める」という割り切りが必要なんです。

テスト1週間前の「やる/やらない」の線引き基準

基準① 「出る確率が高い」ものを優先

テスト範囲の中でも、「絶対に出る部分」と「出るかもしれない部分」があります。
たとえば、教科書の本文、授業で扱った文法事項、プリントで配布された重要単語などは「絶対に出る」可能性が高いんです。
逆に、教科書の脚注や発展問題などは「出るかもしれない」レベル。
1週間前は、「絶対に出る部分」に集中して学習することが大切です。

基準② 「自分がまだできていない」部分を優先

既にできる部分を何度も復習するよりも、まだできていない部分を重点的にやることが効率的です。
たとえば、単語は80%覚えているなら、残りの20%に集中する。
文法問題は、間違えた問題だけをやり直す。
このように、「穴を埋める」という意識で学習することが大切なんです。

基準③ 「短時間で効果が出る」ものを優先

1週間という限られた時間では、「短時間で効果が出やすい学習」を優先すべきです。
たとえば、単語の暗記は短時間で効果が出やすいです。
逆に、長文読解の力を根本から伸ばすのは、1週間では難しい。
だからこそ、1週間前は「単語・文法・教科書本文」という、即効性のある学習に集中すべきなんです。

テスト1週間前〜3日前：「やること」リスト

優先度★★★：教科書本文の音読と和訳確認

期末テストで最も出題されやすいのが「教科書本文」です。
本文の内容を問う問題、本文の一部を抜粋した問題、本文に関連する英作文など、教科書本文からの出題が大半を占めます。
だからこそ、教科書本文を徹底的にやり込むことが、最も確実な得点源なんです。

具体的なやり方：
・教科書本文を、1日3回音読する
・音読しながら、意味を頭の中で確認する
・わからない単語や表現があれば、ノートにまとめる
・和訳を見て、自分の理解が合っているか確認する
・和訳を隠して、もう一度音読し、意味が言えるか確認する

この音読と和訳確認を繰り返すことで、教科書本文の内容が頭に定着し、テストで確実に点数が取れるようになります。

優先度★★★：単語・熟語の暗記

テスト範囲の単語・熟語を覚えることは、短時間で効果が出やすい学習です。
特に、教科書の巻末にある単語リストや、授業で配布されたプリントの単語は、必ず覚えてください。
これらは「絶対に出る」単語なので、ここで確実に点数を稼ぐことができます。

具体的なやり方：
・単語リストを見て、まだ覚えていない単語にチェックを入れる
・チェックした単語だけを、繰り返し暗記する
・1日に30〜50語のペースで、毎日繰り返す
・覚えた単語は翌日もう一度確認し、定着させる

優先度★★☆：文法問題の復習

テスト範囲の文法事項を、問題集やプリントで復習します。
ただし、全問やる必要はありません。
「既に正解できた問題」は飛ばして、「間違えた問題」「不安な問題」だけを重点的にやり直すことが効率的です。

具体的なやり方：
・問題集やプリントで、一度解いた問題を見直す
・間違えた問題だけをノートに書き出す
・その問題を、もう一度解き直す
・なぜその答えなのかを、自分で説明できるようにする
・翌日、同じ問題をもう一度解いて定着を確認する

優先度★☆☆：長文読解の練習

長文読解は、1週間で劇的に力を伸ばすことは難しいです。
でも、テスト範囲の長文（教科書本文や問題集の長文）を繰り返し読むことで、「この長文なら読める」という状態にすることはできます。
だからこそ、新しい長文に手を出すのではなく、既に授業で扱った長文を繰り返し読むことが大切です。

具体的なやり方：
・授業で扱った長文を、もう一度最初から読む
・わからない部分があれば、ノートや解説を見て確認する
・全体の内容を、日本語で説明できるようにする
・時間を計って、制限時間内に読めるか確認する

テスト1週間前〜3日前：「やらないこと」リスト

× 新しい問題集を始める

テスト1週間前に、新しい問題集を始めるのは避けてください。
新しい問題集をやっても、1週間では終わらず、結局中途半端になってしまいます。
それよりも、既にやった問題集や教科書の復習に集中する方が、確実に点数が取れます。

× 難しい発展問題に取り組む

教科書の発展問題や、問題集の難問は、1週間前には手を出さないでください。
これらは「できたらラッキー」レベルの問題であり、ここに時間をかけるよりも、基本問題を確実に取る方が得点効率が高いんです。

× 完璧を目指して時間をかけすぎる

「この単元、完璧に理解しよう」と思って1つの単元に何時間もかけるのは避けてください。
1週間前は、「完璧」ではなく「確実に点数が取れる状態」を目指すべきです。
1つの単元に時間をかけすぎず、全体をバランスよく復習することが大切です。

× 睡眠時間を削る

「時間が足りないから、夜遅くまで勉強しよう」と思う生徒さんもいますが、これは逆効果です。
睡眠不足になると、記憶の定着が悪くなり、翌日の集中力も下がってしまいます。
1週間前こそ、しっかり寝て、効率的に学習することが大切なんです。

テスト2日前〜前日：「前日ルート」の組み立て方

前日ルートの基本：「確認」に徹する

テスト前日は、新しいことを覚えようとするのではなく、「既に覚えたことの確認」に徹することが大切です。
前日に新しいことを詰め込もうとしても、定着せずに忘れてしまうだけ。
それよりも、これまでやってきたことを「もう一度確認する」ことで、記憶を強化する方が効果的なんです。

前日ルート① 教科書本文を最終確認

テスト前日は、教科書本文をもう一度音読して、内容を最終確認します。
ここでは「完璧に覚える」のではなく、「大体の流れを思い出す」という感覚でOKです。
音読を2〜3回繰り返すだけでも、記憶が強化され、テスト本番で思い出しやすくなります。

前日ルート② 単語リストを最終チェック

これまで覚えてきた単語を、もう一度最終チェックします。
ここでは「全部覚えているか」を確認するのではなく、「不安な単語だけ」をピックアップして、その単語だけを繰り返し確認します。
30分もあれば、50〜100語の最終確認ができるはずです。

前日ルート③ 間違えた文法問題を見直す

これまでに間違えた文法問題を、ノートに書き出してあるはずです。
その問題を、もう一度見直して、「なぜこの答えなのか」を確認します。
全問解き直す必要はありません。
「答えを見て、理解する」だけでも十分です。

前日ルート④ 早めに寝る

前日は、夜遅くまで勉強するのではなく、早めに寝ることが大切です。
睡眠中に記憶が整理され、定着するので、前日の夜にしっかり寝ることが、翌日のテストでの実力発揮につながるんです。
理想は、いつもより1時間早く寝ること。
そうすることで、テスト当日の朝、頭がスッキリした状態で臨むことができます。

実際の生徒事例：1週間前からの戦略で点数アップ

事例① Aさん（高2）：「やること」を絞って20点アップ

Aさんは、いつも「あれもこれもやろう」と考えて、結局どれも中途半端になってしまうタイプでした。
期末テスト1週間前も、「教科書も問題集も全部やらなきゃ」と焦っていたんです。
でも、時間が足りず、結局どれも定着しないまま、テストを迎えてしまっていました。

コアラボでは、「やること」を3つに絞りました。
① 教科書本文の音読と和訳確認
② テスト範囲の単語50語の暗記
③ 間違えた文法問題20問の復習

それ以外は「やらない」と決めたんです。
最初は「本当にこれだけでいいんですか？」と不安そうでしたが、この3つに集中することで、それぞれの定着度が格段に上がりました。
結果、前回の期末テストより20点アップ。
「絞ることで、こんなに効果が出るんですね」とAさんは驚いていました。

事例② Bくん（高1）：前日ルートで当日の焦りが消えた

Bくんは、いつもテスト前日に「まだあれもやってない、これもやってない」と焦って、徹夜してしまうタイプでした。
でも、睡眠不足で当日の集中力が下がり、結果的に点数が取れなくなっていたんです。

コアラボでは、「前日は確認だけ」というルートを組みました。
① 教科書本文を音読2回
② 単語リストを15分で最終確認
③ 間違えた問題をノートで見直し
④ 22時には寝る

この「前日ルート」を実践したところ、Bくんは「前日に焦らなくなった」と言っていました。
そして、当日の朝、頭がスッキリした状態でテストに臨むことができ、前回より15点アップ。
「しっかり寝ることが、こんなに大事なんですね」とBくんは振り返っています。

1週間の学習スケジュール例

ここでは、期末テスト1週間前からの具体的な学習スケジュール例を示します。
これを参考に、お子さんの状況に合わせてカスタマイズしてみてください。

この表を見てわかる通り、1日の学習時間は2〜2.5時間程度。
他の教科もあるので、英語だけに長時間かけるのは現実的ではありません。
だからこそ、「やること」を絞って、短時間で効率的に学習することが大切なんです。

親ができるサポート

① 「やること」を一緒に決める

お子さんが「何をやればいいかわからない」と困っている時は、一緒に「やること」を3つに絞ってあげてください。
「教科書本文、単語、文法問題の3つだけやろう」と決めることで、お子さんの心理的な負担が大きく減ります。

② 学習の進捗を確認する

毎日、「今日はどこまでやった？」と優しく確認してあげてください。
「教科書本文、3回音読したよ」「単語30語、覚えたよ」というように、小さな成果を確認し、「頑張ってるね」と褒めてあげることが大切です。

③ 睡眠時間を確保する

お子さんが夜遅くまで勉強している時は、「もう寝た方がいいよ」と声をかけてあげてください。
特に前日は、早めに寝ることが翌日のパフォーマンスにつながります。
「しっかり寝ることが、一番の勉強だよ」というメッセージを届けてあげてください。

④ 焦りを受け止める

お子さんが「まだ全然終わってない」「どうしよう」と焦っている時は、「大丈夫、できることをやろう」と安心させてあげてください。
焦りを責めるのではなく、「今からでもできることはあるよ」という前向きなメッセージを届けることが大切です。

当日の朝にやるべきこと

① 軽く教科書本文を音読する

テスト当日の朝は、軽く教科書本文を音読してみてください。
1回だけでもいいので、声に出して読むことで、記憶が呼び起こされ、テスト中に思い出しやすくなります。

② 単語リストを5分だけ見る

当日の朝、5分だけ単語リストに目を通してみてください。
「あ、この単語見たことある」という感覚があるだけで、テスト中に思い出しやすくなります。

③ 焦らず、リラックスする

当日の朝は、「もっと勉強しなきゃ」と焦るのではなく、リラックスすることが大切です。
深呼吸をして、「今までやってきたことで十分。大丈夫」と自分に言い聞かせてください。
リラックスした状態でテストに臨む方が、実力を発揮しやすいんです。

よくある質問：保護者の方からのお悩み

Q1. 1週間前なのに、まだ全然範囲が終わっていません。どうすればいいですか？

A. 「全部やろうとしない」ことが大切です。
教科書本文、単語、文法問題の3つに絞って、それだけを徹底的にやることをお勧めします。
「全部やらなきゃ」という気持ちを捨てて、「できることだけやる」という割り切りが、逆に点数を上げる近道なんです。

Q2. 子どもが前日に徹夜しようとしています。止めた方がいいですか？

A. 必ず止めてください。
徹夜すると、記憶の定着が悪くなり、翌日の集中力も大きく下がります。
前日は「確認だけ」にして、早めに寝ることが、翌日のテストでの実力発揮につながります。
「しっかり寝ることが一番の勉強」と伝えてあげてください。

Q3. テスト当日の朝、何をすればいいですか？

A. 軽く教科書本文を音読して、単語リストを5分見る程度で十分です。
当日の朝に詰め込んでも、定着しません。
それよりも、リラックスして、頭をスッキリさせることが大切です。
深呼吸をして、「今までやってきたことで十分」と自分に言い聞かせることをお勧めします。

まとめ：1週間前からでも、正しい戦略で点数は上がる

期末テスト1週間前になって焦ってしまう気持ち、よくわかります。
でも、「全部やろうとしない」「やることを絞る」という戦略を立てれば、1週間前からでも確実に点数を伸ばすことができるんです。

大切なのは、「やること」と「やらないこと」を明確に線引きすること。
教科書本文、単語、文法問題という3つに絞って、それを徹底的にやり込む。
それ以外は「やらない」と決める。
この割り切りが、逆に点数アップにつながるんです。

そして、前日は「確認だけ」にして、早めに寝る。
当日の朝は、軽く復習して、リラックスする。
この「前日ルート」を守ることで、テスト当日に最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。

保護者の方は、お子さんが焦っている時に、「大丈夫、できることをやろう」と安心させてあげてください。
そして、小さな成果を「頑張ってるね」と褒めてあげてください。
その温かいサポートが、お子さんの自信とやる気につながり、最終的にテストでの点数アップにつながるんです。

1週間前からでも、遅くありません。
正しい戦略を立てて、一緒に頑張りましょう。