こんにちは、英語塾コアラボ代表の染谷です。「うちの子、英語の長文が途中で読めなくなって、いつも時間切れになってしまうんです…」。保護者面談で本当によく聞くお悩みです。最初の2〜3行は読めるのに、途中から集中力が切れて、気づいたら同じところを何度も読んでいる。テストでは時間が足りず、最後の問題まで辿り着けない。そんな状況を見ていると、お母さんもお子さんも、だんだん自信を失ってしまいますよね。

でも、安心してください。長文が最後まで読めないのは、「英語力が足りない」からだけではないんです。実は、「読み方のコツ」と「家庭での15分トレーニング」で、驚くほど変わります。この記事では、現場で実際に効果を上げてきた「親子で取り組む15分トレーニング」を、具体的にお伝えしていきますね。
目次
なぜ長文が「最後まで読めない」のか?4つの根本原因
まず最初に、「なぜ最後まで読めないのか」を理解することが大切です。原因が分かれば、対策も明確になります。
原因①:語彙力不足で「つっかえる」
最も基本的な原因は、語彙力の不足です。知らない単語が多いと文章全体の意味をつかめず、文の流れを見失います。特に入試では抽象的で難しい語も頻出するため、基礎から応用レベルの単語を繰り返し覚えるようにしましょう。
先日も、高1のA君が「長文の最初は分かるのに、途中から急に分からなくなる」と相談に来ました。原因を探ると、1つの段落に3〜4個の知らない単語があり、そこで止まってしまい、その後の内容が頭に入らなくなっていたんです。
極端に単語を知らないと、そもそも「読む」という行為が成り立ちません。日本語の文章でも、半分以上を黒塗りで消されていたら、さすがに意味がわからないですよね。英語の文章でも語彙力不足の状態ではそれと同じことが起きていると言えます。
原因②:文法の理解不足で「構造」が見えない
単語の意味はわかっても、文の構造(文法・構文)が理解できていないと、正確な意味は掴めません。「S(主語)とV(動詞)がどれか分からない」「修飾語句がどこにかかっているか不明」といった状態では、複雑な長文は読めません。特に、関係代名詞、分詞構文、仮定法など、高校英文法の重要単元が曖昧だと、長文読解は難しくなります。
高2のBさんは、「単語は分かるのに、文が長くなると何が何だか分からなくなる」と悩んでいました。実際に一緒に読んでみると、主語と動詞を見つけられず、修飾語句がどこを修飾しているのかも分からない状態でした。これでは、いくら読んでも意味が取れないのは当然です。
原因③:「返り読み」で時間がかかりすぎる
「ゆっくり読めばどうにか理解できる。けれども限られた時間だと全然読み進められない」という場合、一番の原因は「返り読み」です。「返り読み」とは、英文に最後まで目を通してから訳し上げていく読み方のこと。文法や語彙の知識はあるものの、英語を日本語に訳すことで理解する形式の授業を学校などで受けてきた方が陥る傾向があります。
日本語と英語は語順が違う言語です。日本語に訳しつつ理解しようとすれば、文の最後まで目を通したあと、前に返って読むことになります。英文を行ったり来たりしながら読むことになるため、リーディングスピードが遅くなってしまうのです。
原因④:文章全体の「流れ」が掴めていない
基本単語も覚えたし、文法も一通り復習したけれど、やっぱり英文がよく読めていない…という人に多いのが、英語で書かれた文章の構造や論理展開を理解していないということです。別の言い方をすれば「木を見て森を見ず」になっている可能性があるということです。
英語の文章は一般的に、まず伝えたいメッセージの概要を述べ、その後に具体例や説明を加え、最後に結論としてもう一度メッセージを繰り返す、という流れで構成されることが多く、これは各段落でも同様です。こうした構造や論理展開を意識することで、どこに何が書かれているかが把握しやすくなり、文章の全体像もつかめるようになります。
なぜ「15分」なのか?脳科学と習慣化の秘密
「長文の練習って、もっと長時間やらないとダメじゃないの?」そう思われるかもしれません。でも、実は「15分」が最適なんです。
集中力が続く「黄金の時間」
人間の集中力は、15〜25分程度しか持続しないと言われています。特に、苦手なことに取り組む場合、15分が限界です。だから、無理に30分、1時間と続けようとすると、後半は頭に入らず、ただ「やった気」になるだけになってしまいます。
逆に、15分なら「これならできそう」という気持ちになりやすく、習慣化しやすいんです。実際、塾の生徒たちを見ていても、「毎日15分」を続けた子の方が、「週末に2時間」やる子よりも、圧倒的に成果が出ています。
「親子」で取り組む効果
一人で勉強するより、親子で一緒に取り組む方が、お子さんのモチベーションが格段に上がります。「お母さんも一緒にやってくれる」という安心感が、継続の原動力になるんです。
また、親が関わることで、「今日はここまで読めた」「前より速く読めるようになった」といった小さな成長を一緒に確認でき、達成感を味わえます。この達成感が、次の日も続けようという気持ちにつながるんです。
親子15分トレーニング:準備編
それでは、具体的に「親子15分トレーニング」の始め方をご紹介していきます。
準備①:適切な教材選び
まず、お子さんのレベルに合った教材を選びます。「ちょっと簡単かな?」と思うくらいがちょうどいいんです。具体的には、知っている単語が8割以上ある長文を選びましょう。
おすすめは、教科書の本文や、学校で配られているワークの長文問題です。すでに授業で一度触れているものなら、お子さんも安心して取り組めます。
語数は、最初は300語程度の短い文章から始めましょう。いきなり2ページも続く長文を読むのではなく、短い文章から始めることがポイントです。
準備②:音声教材の用意
音読トレーニングには、音声教材が必須です。教科書付属のCDや、QRコードで聞ける音源を用意してください。音声のスピードについていくことで、自然と読むスピードが上がっていきます。
準備③:毎日同じ時間に設定
「夕食後の15分」「寝る前の15分」など、毎日同じ時間帯に設定しましょう。ルーティン化することで、「歯磨き」と同じように、自然と習慣になります。
親子15分トレーニング:実践編(1日目〜7日目)
それでは、具体的な1週間のトレーニングメニューをご紹介します。
【Day 1】:内容理解「一緒に読んで確認」
目標:文章全体の意味を理解する
最初の日は、親子で一緒に長文を読み、内容を確認します。
ステップ1:音声を聞きながら黙読(5分)
まず、音声教材を流しながら、一緒に黙読します。この時、「どんな話か」を大まかに掴むことが目標です。完璧に理解しようとしなくてOKです。
ステップ2:分からない単語をチェック(5分)
「この単語、どういう意味?」とお子さんに聞き、分からない単語に印をつけます。辞書で調べて、余白に意味を書き込みましょう。
ステップ3:一緒に日本語訳を確認(5分)
教科書や参考書の日本語訳を見ながら、「こういう意味だったんだね」と確認します。この時、「なるほど!」「そういうことか!」と一緒に納得する時間が大切です。
【Day 2〜3】:音読練習「リズムをつかむ」
目標:スムーズに音読できるようになる
ステップ1:音声に合わせて音読(10分)
音声教材を流しながら、一緒に声に出して読みます。最初はゆっくりでOK。音声についていけなくても、止めずに最後まで読み続けることが大切です。
音読をするときのスピードは、だいたいその人が文章を認識できるスピードと同じだと言われています。そのため音読を繰り返し練習してそのスピードを上げていくことで、長文でも段々と早く読めるようになるのです。
ステップ2:親子交代読み(5分)
1文ずつ交代で読んでいきます。お母さんが読む→お子さんが読む→お母さんが読む…という風に。ゲーム感覚で楽しく取り組めます。
【Day 4〜5】:シャドーイング「英語のリズムを体に染み込ませる」
目標:音声と同じスピードで読めるようになる
ステップ1:シャドーイング練習(10分)
シャドーイングとは、音声を聞きながら、少し遅れて真似して発音する方法です。最初は難しいかもしれませんが、3回、4回と繰り返すうちに、だんだんついていけるようになります。
英語を聞き取れるようになるには、そのスピードで話せるようになることが一番手っ取り早い方法です。自分が言えるようになれば、必然的にその音は聞き取れます。発話力にもつながるので、一石二鳥です。
ステップ2:一人でシャドーイング(5分)
お子さん一人でシャドーイングに挑戦します。親は横で聞いていて、「すごい!ついていけてるね!」と励ましてあげてください。
【Day 6〜7】:前から読み「返り読みをなくす」
目標:英語の語順のまま理解できるようになる
ステップ1:スラッシュリーディング(10分)
文章を意味のまとまりごとに「/(スラッシュ)」で区切りながら読みます。例えば:
He thinks /that the computer (he bought yesterday) is not good.
「彼は考えている / コンピューターは良くないと / で、そのコンピューターは昨日買ったんだ」
こうやって、前から訳した方が早く読めるんです。この文のように簡単な例だと実感しにくいと思いますが、もっと長い文が長文の中で連続して出てくると、「前から読み」の効果がはっきりしてきます。
ステップ2:通し読み(5分)
最後に、スラッシュを意識しながら、最初から最後まで通して音読します。5〜10回も音読をすれば後半はネイティブスピーカー並の速さで読めるようになっているはずです。
親子15分トレーニング:実践編(2週目以降)
1週間続けたら、次は新しい長文に挑戦しましょう。
レベルアップのタイミング
同じ長文を1週間続けて、スムーズに音読できるようになったら、次の長文に進みます。ただし、完璧に暗記する必要はありません。「だいたい読める」レベルになったらOKです。
少しずつ語数を増やしていきましょう。300語→400語→500語と、段階的にレベルアップしていきます。
「定着」を確認する方法
1週間経ったら、最初の日に読んだ長文をもう一度読んでみてください。最初の日と比べて、「速く読めるようになった」「意味がスッと入ってくるようになった」と実感できるはずです。
この「成長実感」が、お子さんの自信につながります。「できるようになった!」という体験を積み重ねることで、英語への苦手意識が薄れていきます。
親ができる最高のサポート術
親子15分トレーニングを成功させるには、親の関わり方が鍵になります。
サポート①:「一緒に楽しむ」姿勢
「教える」のではなく、「一緒に楽しむ」スタンスが大切です。お母さん自身も一緒に音読してみてください。「お母さんも難しいね」「でも楽しいね」と共感することで、お子さんも安心して取り組めます。
サポート②:プロセスを認める声かけ
「今日は最後まで読めたね」「前より発音が良くなったね」「スムーズに読めるようになったね」とプロセスを認める声かけをしてあげてください。結果ではなく努力を認めることで、お子さんのやる気は確実に上がります。
英語で応援するのも効果的です。「Good job!」「You’re getting better!」など、シンプルな英語で褒めてあげると、お子さんも英語が身近に感じられます。
サポート③:「見える化」で成長を実感
カレンダーに「15分トレーニング」をやった日にシールを貼っていきましょう。シールが貯まっていく様子を見るだけで、「こんなに続けられた!」と達成感を味わえます。
また、「読めるようになった長文リスト」を作って、壁に貼っておくのもおすすめです。リストが増えていくことで、「これだけできるようになった!」と視覚的に確認できます。
よくある質問と対処法
Q1:「15分も集中できない」場合は?
最初は5分から始めてOKです。「5分だけやってみよう」と声をかけて、少しずつ時間を延ばしていきましょう。大切なのは、「続けること」です。完璧を目指さず、小さく始めることが成功の秘訣です。
Q2:「毎日は無理」という場合は?
週3回から始めてみてください。「月・水・金」など、曜日を決めて取り組むと習慣化しやすくなります。ただし、できれば毎日がベストです。1日でも休んでしまうと、そのまま習慣が途切れてしまいがちです。
Q3:「親の英語力に自信がない」場合は?
大丈夫です。親は「先生」より「司会者」。音声教材があれば、正しい発音はそちらに任せればOKです。親の役割は、「一緒に楽しむ」「励ます」「成長を認める」ことです。
コアラボ生の成功事例:15分トレーニングで大変身!
事例①:3ヶ月で長文読解が得意科目に!高1・C君のケース
C君(高1男子)は、長文を途中まで読むと集中力が切れてしまい、いつも最後まで読めませんでした。定期テストでも、長文問題は半分しか解けない状態でした。
そこで、当塾での学びと併行してお母さんと一緒に「親子15分トレーニング」を開始。最初の1週間は300語の教科書本文を使い、毎晩夕食後の15分を英語タイムにしました。お母さんも一緒に音読することで、C君も「お母さんも頑張ってるから、自分も頑張ろう」と前向きに取り組めました。
2週目からは400語の長文に挑戦。3ヶ月後には、800語の長文もスラスラ読めるようになり、定期テストでは長文問題で満点を獲得!「英語の長文が楽しくなった」とC君は笑顔で話してくれました。
事例②:「やり方が分からなかった」高2・Dさんのケース
Dさん(高2女子)は、「長文の勉強の仕方が分からない」と完全に諦めていました。単語は覚えているのに、長文になると全く読めない。どこから手をつけていいか分からず、ただ問題を解くだけで終わっていました。
そこで、当塾での学びと併行してお母さんと一緒に「音読」を中心とした15分トレーニングを実践。特に効果があったのが、「シャドーイング」でした。音声についていこうとすることで、自然と読むスピードが上がり、「返り読み」のクセも改善されました。
半年後には、模試の長文問題でも時間内に解き終わるようになり、偏差値も10上がりました。お母さんからは、「毎日一緒に音読する時間が、私たち親子のコミュニケーションの時間にもなりました」と嬉しいお言葉をいただきました。
まとめ:今日から始める「親子15分トレーニング」
長文が最後まで読めないのは、「英語力が足りない」からだけではありません。「読み方のコツ」と「家庭での15分トレーニング」で、驚くほど変わります。
今日ご紹介した「親子15分トレーニング」の流れをまとめます:
【1週目】
- Day 1:一緒に読んで内容理解
- Day 2〜3:音読練習でリズムをつかむ
- Day 4〜5:シャドーイングで英語のリズムを体に染み込ませる
- Day 6〜7:前から読みで返り読みをなくす
【2週目以降】
- 新しい長文に挑戦
- 少しずつ語数を増やす
- 定期的に振り返って成長を実感
大切なのは、完璧を目指さないこと。1日15分でいい。小さな一歩の積み重ねが、必ず大きな成果につながります。
そして、親子で一緒に取り組むことで、お子さんは「一人じゃない」という安心感を得られます。この安心感が、継続の原動力になるんです。
英語塾コアラボでは、こうした家庭での学習サポートも含めて、一人ひとりに合った方法をご提案しています。「次のテストこそは!」と思っているあなた、一緒に頑張りましょう。今日から、親子15分トレーニング、始めてみませんか?
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