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英語が苦手な高校生のあなたへ!仮定法過去完了をやさしく解説
英語の仮定法過去完了は、多くの高校生にとって難しい壁のように感じられます。しかし、この記事では、その壁を乗り越えるための丁寧な解説と具体例を用意しています。仮定法過去完了の概念を、日常生活の状況に例えて分かりやすく説明するので、あなたも自信を持って使えるようになるでしょう。
仮定法過去完了の難しさ
高校生が仮定法過去完了を苦手に感じる理由は主に以下の3点です。
- 時制の使い分けが複雑
仮定法過去完了は、if節で過去完了形、主節で助動詞の過去形+have+過去分詞を使う必要があります。 この時制の使い分けが難しく、間違えやすいのです。
例: If I had studied harder, I would have passed the test. (もっと勉強していれば、そのテストに合格できたのに)
- 日本語にない概念
日本語には仮定法過去完了に相当する表現がありません。 過去の事実に反する仮定を表す概念自体が日本語の感覚とは異なるため、理解が難しいのです。
- 練習機会が少ない
仮定法過去完了は日常会話であまり使われないため、高校生が実践的に使う機会が少ないことも要因の一つです。 授業で学んでも定着しづらい文法なのです。
このように、時制の複雑さ、日本語にない概念、練習不足が重なり、高校生にとって仮定法過去完了は壁のように感じられてしまうのです。 しかし、具体例を活用しながら丁寧に学習すれば、確実に理解を深めることができます。
仮定法過去完了の意味
仮定法過去完了とは、過去の事実に反することを表す動詞の形式のことです。 主節では”would have 過去分詞”や”could have 過去分詞”、if節の中では”had 過去分詞”を使います。
例えば:
- If I had known about the traffic, we would have left earlier. (渋滞のことを知っていたら、もっと早く出発したのに。)
ここで、”had known”と”would have left”が仮定法過去完了の形式になっています。
仮定法には主に仮定法過去と仮定法過去完了の2種類があり、その違いは「いつのことを表しているか」です。
- 仮定法過去: 現在の事実に反すること
- 仮定法過去完了: 過去の事実に反すること
つまり、仮定法過去完了は過去に起こらなかった事柄について、「もしそうだったら」と仮定する際に使われます。 日常会話でよく使われる表現なので、しっかり理解しておくことが大切です。
過去と過去完了の違い
仮定法過去と仮定法過去完了の違いは、どの時制の事実に反するかによって決まります。
- 仮定法過去は、現在の事実に反することを表します。つまり、「今この瞬間は違うけれども、もしこうだったら…」という意味になります。
例えば:
If I were rich, I would buy a big house. (もし私が金持ちだったら、大きな家を買うだろう)
- 一方、仮定法過去完了は、過去の事実に反することを表します。つまり、「過去にはそうではなかったけれども、もしそうだったら…」という意味になります。
例えば:
If I had studied harder, I would have passed the exam. (もし私がもっと熱心に勉強していたら、そのテストに合格できたのに)
このように、仮定法過去は現在の事実、仮定法過去完了は過去の事実に反するかどうかで使い分けられます。
時制の違いとしては、仮定法過去は単に過去形を使いますが、仮定法過去完了はif節で過去完了形、主節で助動詞の過去形+have+過去分詞を使う点が異なります。つまり、仮定法過去完了の方がさらに過去の事柄を表す際に使われ、時制の使い分けが複雑になるのです。 この違いをしっかり理解することが大切です。
仮定法過去完了の例文解説
ここでは、仮定法過去完了の具体的な例文10個を紹介し、丁寧に解説していきます。
例文 | 和訳 | 解説 |
---|---|---|
If I had studied harder, I would have passed the exam. | もし私がもっと熱心に勉強していたら、そのテストに合格できたのに。 | 過去の事実に反する仮定を表しています。 |
If he had arrived on time, he wouldn’t have missed the train. | もし彼が時間通りに着いていたら、電車に乗り遅れる事はなかったのに。 | 過去の出来事に対する仮定を表しています。 |
We could have gone to the beach if it hadn’t rained all day. | もし1日中雨が降っていなかったら、私たちは海に行けたのに。 | 過去の事実に反する仮定を示しています。 |
If you had told me earlier, I would have helped you. | もし私に早く言ってくれていたら、私はあなたを手伝えたのに。 | 過去の出来事に対する仮定を示しています。 |
She wouldn’t have been fired if she had worked harder. | もし彼女がもっと一生懸命働いていたら、クビにはならなかったのに。 | 過去の事実に反する仮定を表しています。 |
If I had known your birthday, I would have bought you a present. | もしあなたの誕生日を知っていたら、プレゼントを買っていたのに。 | 過去の事実に対する仮定を示しています。 |
They could have avoided the accident if they hadn’t been speeding. | もし彼らがスピードを出しすぎていなかったら、その事故は避けられたのに。 | 過去の事実に反する仮定を示しています。 |
If we had left earlier, we wouldn’t have gotten stuck in traffic. | もし私たちがもっと早く出発していたら、渋滞に巻き込まれる事はなかったのに。 | 過去の事実に対する仮定を示しています。 |
You would have understood the lesson if you had paid more attention. | もしあなたがもっと集中していたら、その授業が理解できたのに。 | 過去の事実に対する仮定を示しています。 |
If I had had enough money, I would have bought that car. | もし私が十分なお金を持っていたら、その車を買えたのに。 | 過去の事実に対する仮定を示しています。 |
これらの例文から分かるように、仮定法過去完了は「もし過去にこうだったら、こうなっていたのに」という意味合いで使われます。 if節では”had+過去分詞”、主節では”would/could/should/might have+過去分詞”という形になります。
日本語の訳し方のポイントは、if節を「もし〜だったら」、主節を「〜だっただろう/〜できただろう」と過去形で訳すことです。 過去の事実に反する仮定の意味が出るよう、時制を1つ前に戻して考えましょう。
このように具体例を活用しながら、仮定法過去完了の形式と意味を確認していけば、自然と使いこなせるようになります。 日常会話でよく使われる表現なので、ぜひ丁寧に学習してみてください。