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英語が苦手な高校生のあなたへ!比較表現をやさしく解説
英語の比較表現は、高校生にとって大きな壁となりがちです。「比較級」や「最上級」の作り方は複雑で、一語一句を間違えると意味が通じなくなってしまうからです。しかし、この比較表現をマスターすれば、英語の表現力が格段に上がります。本記事では、比較表現が苦手な理由を探り、丁寧に基礎から解説していきます。
比較の難しさ理解
高校生が英語の比較表現を苦手とする理由は主に以下の3点です。
- 比較級と最上級の作り方が複雑である。1音節語と2音節以上の語で作り方が異なり、不規則変化する語もあるため覚えにくい。例えば、”better”や”worse”など。
- 比較を表す熟語表現が多数ある。”no more than”、”no less than”、”not more than”など、似た表現が多く意味の違いが分かりづらい。
- 前置詞thanやbyの使い分けが難しい。thanは一般的な比較に、byは差や隔たりを表す比較に使われるが、その違いを理解するのが難しい。
このように、比較表現には複雑な規則や例外、微妙なニュアンスの違いがあり、高校生にとって習得が大変なのです。しかし、比較表現をマスターすれば英語の表現力が格段に上がるため、根気強く学習を重ねることが重要です。
比較構文の基本パターン
比較構文には3つの基本パターンがあります。
比較級
比較級は2つのものを比べる際に使われます。基本形は次の通りです。
- 形容詞/副詞 + -er + than + 比較対象
- 例: She is taller than her sister. (彼女は妹より背が高い)
- 例: He can run faster than me. (彼は私より速く走れる)
- more + 形容詞/副詞 + than + 比較対象
- 例: This book is more interesting than that one. (この本はあの本よりも面白い)
最上級
最上級は3つ以上のものを比べ、最も優れた性質や程度を示す際に使われます。基本形は次の通りです。
- the + 形容詞/副詞 + -est + in/of + 比較対象の集合
- 例: She is the tallest in her class. (彼女はクラスで一番背が高い)
- the + most + 形容詞/副詞 + in/of + 比較対象の集合
- 例: This is the most expensive restaurant in town. (これは町で一番高いレストランです)
原級
原級は比較をせず、単に性質や程度を述べる際に使われます。基本形は次の通りです。
- as + 形容詞/副詞 + as + 比較対象
- 例: I am as tall as my father. (私は父と同じくらい背が高い)
このように、比較構文には比較級、最上級、原級の3つのパターンがあり、それぞれ異なる構造を持っています。状況に応じて適切なパターンを使い分ける必要があります。
比較級と最上級の形の違い
比較級と最上級は、形の作り方が異なります。
比較級
比較級は2つのものを比べる際に使われます。形の作り方は以下の通りです。
- 1音節の形容詞/副詞: 語尾に”-er”を付ける
- 例: tall → taller, fast → faster
- 2音節以上の形容詞/副詞: “more”を前に付ける
- 例: beautiful → more beautiful, carefully → more carefully
最上級
最上級は3つ以上のものを比べ、最も優れた性質や程度を示す際に使われます。形の作り方は以下の通りです。
- 1音節の形容詞/副詞: 語尾に”-est”を付ける
- 例: tall → the tallest, hot → the hottest
- 2音節以上の形容詞/副詞: “the most”を前に付ける
- 例: beautiful → the most beautiful, carefully → the most carefully
- ただし、2音節の形容詞でも、語尾に”-y”が付く語は比較級が”-ier”、最上級が”-iest”になります。
- 例: happy → happier → the happiest
このように、比較級と最上級は語の音節数によって作り方が異なります。さらに、不規則変化する語もあるため注意が必要です。
比較を表すthan・byの使い方
比較を表す際に使われる主な前置詞には、thanとbyがあります。
thanは、2つのものを比べる際に使われます。「AはBより〜」という比較級の文で、Bの部分にthanを使います。例えば、”She is taller than me.” (彼女は私より背が高い)、”This book is more interesting than that one.” (この本はあの本よりも面白い)です。
一方、byは「差」を表す際に使われます。「AはBより〜年年上/年下だ」といった具体的な差を示す文で使います。例えば、”He is senior to me by three years.” (彼は私より3歳年上だ)です。
このように、thanとbyはそれぞれ異なる役割を果たしています。thanは一般的な比較に、byは差や隔たりを表す比較に使われるので、状況に合わせて適切に使い分ける必要があります。
比較の例文と解説
比較表現は英語を学ぶ上で非常に重要な文法項目です。ここでは、よく使われる比較の例文10個を紹介し、丁寧に解説していきます。
例文 | 和訳 | 解説 |
---|---|---|
She is taller than me. | 彼女は私より背が高い。 | 比較級の基本形。thanを使って2つのものを比べている。 |
This book is more interesting than that one. | この本はあの本よりも面白い。 | more+形容詞を使った比較級の形。 |
She is the tallest in her class. | 彼女はクラスで一番背が高い。 | 最上級の基本形。the+最上級を使って集合の中で最も優れていることを示す。 |
This is the most expensive restaurant in town. | これは町で一番高いレストランです。 | the most+形容詞を使った最上級の形。 |
I am as tall as my father. | 私は父と同じくらい背が高い。 | 原級の基本形。as…asを使って等しさを示す。 |
The more you study, the more you know. | 学べば学ぶほど、ますます多くのことを知ることになる。 | 「ますます〜になる」を表す比較構文。the…the…を使う。 |
It is getting warmer and warmer. | ますます暑くなっている。 | 「ますます〜になる」を表す別の比較構文。比較級+and+比較級を使う。 |
He is senior to me by three years. | 彼は私より3歳年上だ。 | 差や隔たりを表す比較にbyを使う。 |
No student is more hard-working than her. | 彼女ほど勤勉な生徒はいない。 | 比較級の否定文。no+比較級を使う。 |
Do you think science is more difficult than mathematics? | 科学は数学より難しいと思いますか? | 比較級の疑問文。一般動詞の疑問文と同じ作り方。 |
このように、比較表現には様々な表現パターンがあり、状況に応じて適切に使い分ける必要があります。一つひとつ丁寧に理解を深めることが大切です。